比企起業大学院の前身である、比企起業塾は現在第4期を開講中(2021年2月現在)。
計20名が参加し、うち12名がミニ起業家としてご活躍されています。
先輩たちがどんな思いで起業の世界に飛び込み、何を学び、今にどう生かしているのか。
先輩起業家インタビューではそれぞれのリアルな声をお届けしていきます。
比企起業塾2期生である青木江梨子さんと、野あそび夫婦の名で共に活動されている達也さんにお話を伺いました。
自己紹介
【江梨子さん】“野あそび夫婦”という名前で活動しています、青木江梨子と達也です。
埼玉のときがわ町で、キャンプ民泊NONIWAという、初心者さん向けのキャンプ施設を運営しています。
キャンプ民泊とは自宅の隣にある庭をキャンプスペースとして貸し出して、トイレやお風呂といった水回りは自宅のものを使ってもらう仕組みです。
また、初心者向けのサービスもしています。私たちは自宅に住んで場所の運営をするだけではなく、キャンプのインストラクターでもあります。どんなキャンプをしたいかヒアリングしながら、希望に沿ったキャンプ道具の貸し出しと、一緒に組み立てもします。
初めての方がつまずきやすいところをお手伝いしてキャンプを一通り体験していただいています。
起業を決めるまでの経緯を教えてください。
【江梨子さん】もともと東京に住んでいて、2人とも仕事をしていました。29歳の時に”もうすぐ30歳になるけど、今後の人生このままでいいのか、それとも今しかできない、二人しかできないことを…やっちゃう?”みたいな話し合いをしました。それで田舎に移住をして、自分たちで仕事を作ることにしました。
比企起業塾をどのように知りましたか。
※比企起業塾は2021年から比企起業大学院に名称が変わり、比企起業大学が新設されました。
【江梨子さん】ちょうどときがわ町に興味を持って色々調べていた時に、比企起業塾第1期のセミナーがあると知り、最初の説明会にアオ(達也さん)が1人で行って、話を聞きました。その時はまだ自分たちには早いかな、と入塾には至りませんでした。
翌年、私が仕事をやめて、独立しようと考えているときに第2期の募集を見かけて”あ、これは…行こう”と決めました。
比企起業塾に入った理由を教えてください。
【江梨子さん】独立して仕事を始めるにあたって、ビジネス本とか読んだほうがいいんだろうなって思いつつ、一人では全然読めなくて(笑)
仲間がいたりとか相談できる人がいたほうが、起業をするうえで近道になって自分たちにとっては良いだろうなと思って入塾を決めました。
【達也さん】人の性格によりますが、江梨子は人と話しながら学んでいくタイプで、一人で学ぶタイプじゃないと思っています。
特定の知識を学びたいというより、具体的に何が得られるかはわからないけど起業を目指す人たちの環境に行きたい、というのが入塾するうえで大きな要素だったと思います。
人は環境によって大きく変わることをすごく理解して動いていたように見えますね。
起業塾で学んだことはなんですか?
【江梨子さん】まず、キャンプ民泊を立ち上げるにあたり、本当に決めなくてはいけない基本的なことを起業塾で固められたのが一番大きな学びであり、得たものです。
後は仲間ができたこと。ときがわ町にこれから移住をするっていう段階で、もう移住先周辺に起業を相談できる仲間がいたので、全然不安ではなかったです。
サービスのターゲットは誰ですか?
【達也さん】ファミリーで、これからキャンプを始めてみたいけど、ちょっと不安を感じている人が一番コアなお客さんです。
ターゲットを決めるときに、事前にアンケートを紐解いたり、市場を調査したりして、キャンプをする客層・ニーズがどこにあるかはすごく意識していました。
ほかのサービスとの差別化をどのように図っていますか?
【達也さん】オリジナルの初心者向け3ステッププログラムを組んでいるのは差別化になっているポイントです。
まず講座があって、次に一回日帰りでキャンプを体験していただき、最後にちゃんと宿泊キャンプする流れで、お客さんが自分たちで楽しくキャンプできるように設計しています。
ここまで丁寧に教えてお客さんをステップアップさせているところは他になくて、一番特徴的なサービスだと思っています。
どんなサービスがあるのか全体像を教えてください。
【江梨子さん】初心者さん向けだけでなく、ベテランで私たちの敷地でキャンプをしたい方向けの宿泊も提供しています。
あとはメディアへの撮影貸し出し、キャンプ道具をコーディネートして貸し出し・設営して、撮影の場所をセッティングするキャンプのコーディネートも行っています。
ほかにもオリジナルの商品を開発・販売をしています。ときがわ町とアウトドアをつなぐ商品をアオが色々と開発中です。
初心者向けのサービスをやろうと思ったきっかけは何ですか?
【江梨子さん】まず、自分たちがキャンプを始めるときに戸惑ったのが原体験としてあります。何を買えばいいのか分からないし、キャンプのルール・マナーがあると聞いたけどこれで合ってる?みたいな、すごい手探りでした。そういうわからないことを気軽に聞けて学べる場所があったらいいなと思いました。
きっかけになったのは、キャンプを始めたい友達に色々教えてあげて、友達がすごい喜んでくれたことです。その時、今まで全然違う仕事をしてた2人が誰かを喜ばせることはこれだと実感して、サービスの方向性が定まりました。
比企起業大学はどんな人におすすめしたいですか。
【江梨子さん】何か始めたい、何か変わりたいけどどう動いていいか分からず、もやもやしてる人達です。
結構いっぱいいると思うんですけど、そういう人たちのはじめの一歩として入ってもらえたらいいなと思ってます。
そこで何が変わるのか私には断言できないですが、そういう場所に身を置いて仲間ができると本当に人生で変わっていくはずなので、ぜひ踏み出してもらいたいです。
野あそび夫婦にとって比企起業塾とはどんな場所ですか。
【江梨子さん】比企起業塾に入ってなかったら今の状態になっている想像がつかないです。具体的に何が良かったのか問われるとすごく難しいですが、精神的なものとか仲間とか、比企起業塾は自分にとっての支えになる場所だと思います。