ときがわ町内の不動産屋が【家じまい】を語る
比企起業塾1期生、尾上美保子さんにインタビュー
比企起業塾1期生の尾上美保子さん。
過去には不動産屋の備品販売の営業職・整体院の開院のご経験があり、3児の母という側面を併せ持っていらっしゃいます。
現在はときがわ町内の不動産屋・株式会社Re’leaseの代表として、空き家物件の売買仲介、ときがわ町のおためし移住物件の管理など、不動産の様々な問題に奔走されています。
尾上さんが強い課題意識を持っているのは、今回話してくださったテーマでもある家じまいについてです。
相続等で受け継いだ空き家に、時折足を運び風通しを良くし、草むしりをして近所迷惑にならないようにしている…。
お子さんに実家の土地を継ぐ意思がないと言われた…。
相続した空き家をお持ちの方や、一人住まいの高齢者は家の将来にかなりの不安を感じているけれど
どうすればいいか分からず、がんじがらめになっているケースも多いと語る尾上さん。
家と真摯に向き合い、デリケートな問題に切り込みます。
―尾上さんの考える『家の終活』ってどのようなものでしょうか?
家を家族の一員と捉えて、家の今後を考え、良縁を求めることです。
ちょっと変かもしれないんですけど、私、家に行くと話しかけてしまうんです。『今日も暑いね~』とか『また来るね~』とか。家も呼吸して家族を雨風から守りながら共に生活していると考えているからです。
家を生きているとしたうえで、将来自分の家が管理されず放置された状態を想像すると、一層やりきれない気持ちになりませんか?
そもそも家は人よりも長生きなので、修繕すれば寿命はもっと伸びます。
直して使い続けるのではなく、取り壊すケースもあります。
でも、どんな形であれ、将来十分な管理ができないならば家を手放して、新しい家族に明け渡すのが家じまいのベストな形だと思います。家じまいを実現されて大変喜ばれた地主様もおられます。
―家を手放せない方はどのようなお気持ちでいることが多いのでしょうか?
相談にいらっしゃる方からよく耳にするのは、『自分の家には値段がつかない』と『自分の代で手放すのはご先祖様に申し訳ない』という台詞です。
他にも、『子どもに実家の土地はいらないといわれたが、どうしていいかわからない』という声も多いです。
ご家族に相談しにくく、お一人で悶々としているなら、ぜひ私に相談してほしいです。
―これまで相談に来られた方はいらっしゃるんですか?
はい。ときがわ町内でも、墓じまいを予定され空き家だった実家を手放す方の相談が増えてきました。
具体的には自宅以外の土地の売却を検討中の70代ご夫婦や、高齢の一人暮らしで、自宅を売りに出して町内の賃貸物件へ引越しをご希望の方などが挙げられます。どれも家じまいのひとつの在り方だと思います。
その他にも、色々な相談が寄せられていますので、プライバシーには配慮しながら可能な限り情報の提供もいたします。
ご相談方法は、お電話または事務所にお越しいただいております。まずはお電話いただければと思います。
お話しするのに一切費用はかからないので、家の終活に対する不安があれば何でもお聞かせください。
―ありがとうございました。
- 編集後記 この記事を書いた人:青(比企企業塾4期生)
尾上さんとお会いするのは2度目ですが、そうとは思えないぐらい話しやすく、パワフルな方でした。
私自身、法外な原状回復費を請求されたことがあるのですが、もしあの時の担当が尾上さんだったら、もっと親身になってくれていたのかな…と思い返してしまいました。
電話をかけて第一声を聞けば、これまでの不動産屋とは一味違うこの感覚がきっと伝わると思います。
- 尾上さんへの相談
<電話番号> 080-7002-9160(直通) 0493-81-3338(事務所)
(株)Re’lease 代表 尾上美保子
社名の『リリース』は、もめ事が多い・縛りが強いといった田舎の悪いイメージや『土地からの解放』を意味し、
土地や家、お墓などを巡る問題がかつての価値観から急激に変化している現代において、土地や家などの不動産と人をつなぐ『仲介人』として、これらの問題解決をお手伝いしたい気持ちが込められています。