比企起業大学 総長の関根です。
2026年4月24日(金)18時~20時、比企起業大学26春「4月ゼミ」を開講しました。講師陣、学部生との意見交換の場です。
今期は、6名が入学されました。
比企起業大学26春「入学式」を実施しました。 | 比企起業大学
今回のゼミでは、うち3名が参加され、残り3名は録画での学習となりました。
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差しさわりのない範囲で、当日の様子を、共有します。(まとめて下さった風間学長、ありがとうございます!)
1 自己紹介・近況報告
○渡邉友望さん(渡辺糀店)
■自己紹介
新潟県の金融機関に7年間勤務した後、2024年末に退職。
2025年からは、家族で営む麹・味噌店の手伝いをしている。
現在の事業は家族中心の小規模運営で、生産量は限られており、売上も徐々に減少している状況。昔は地域の各家庭ごとに味噌づくりをしていたため、日々180kgほど出荷していたが、時代の変化に合わせ規模の縮小が大きな課題となっている。
起業や事業運営については未経験のため、基礎から学びながら、自分の進んでいる方向が適切なのかを確かめたいという思いで参加。周囲からの意見を取り入れながら、事業のこれからを模索している。
■学習内容で印象に残ったこと
① 仕事は「スキル」だけでなく「関係性」で決まる
スキルの重要性は前提としながらも、実際には
・コミュニケーションの取りやすさ
・一緒に仕事をしやすいかどうか
といった要素が、仕事の質や継続性に大きく影響することを実感。
② 「一点集中」という考え方への気づき
これまで「何でもやらなければいけない」と考え、
・イベントの都度飲食メニューを1から企画
・営業地域も東京~大阪と広範囲
など幅広く取り組んできた。
しかし、「一点集中」という考え方に触れたことで、
多くのことに手を広げること自体が負担になっている可能性に気づく。
今後は、何に絞るのか、どの方向に力を集中させるのかを見極めることが重要な課題だと認識している。
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○Tさん
■自己紹介
人材育成・組織開発の分野で、研修講師やコーチングを中心に活動。
現在は東京と安曇野の二拠点生活を実践。安曇野では畑に向き合い、東京では仕事に集中するというリズムを持ち、自分にとって心地よいバランスを築いている。
また、これまでのご縁(立教大学大学院)をきっかけに本プログラムに参加し、新たな一歩を模索している。
■学習内容で印象に残ったこと
① 「一点集中」への転換
これまで「人材育成なら何でもできる」というスタンスだったが、本を通じて「領域を絞ること」の重要性を実感。今後は、「医療分野に特化する」という選択肢を検討している。
② 「発信する自分」への一歩
自分の名前や顔を出して発信することに対して、これまで抵抗感があった。
しかし、事例を通じて「やってみれば慣れる」という感覚に触れ、
・発信すること自体が価値になる可能性
・自分の強み(エッジ)として活かせる可能性
に気づく。
この期間を通じて、発信にも挑戦していきたいという意欲が生まれている。
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○しょーちゃん
■自己紹介
広告代理店、アパレル企業、そして人材育成会社を経て独立。現在は大企業向けの人材育成や研修を中心に活動している。
もともとは華やかなキャリアに見られることも多かったが、アパレル時代に大きな挫折を経験。その後、W社に出会い、「人や組織」に関わる仕事の面白さと奥深さに気づき、この分野に本格的に取り組むようになった。
2025年に独立し、現在は自身の会社「OXYMORON(オキシモロン)」を軸に活動。
この名前には、「矛盾を抱えながら前に進む」という思想が込められている。
企業や組織の中には、
・短期と長期
・個人と組織
・変革と維持
といった矛盾(パラドックス)が常に存在しており、特にマネジャーはその“交差点”に立たされる存在。
そうした矛盾を無理に解消するのではなく、抱えたまま前に進むことを支援する「場づくりの人」として価値を提供していきたいと考えている。
■学習内容で印象に残ったこと
① 「弱者の戦略」としての“絞る”
これまでの経験やスキルはあるものの、市場の中では「強者ではない」という認識に立ち、「弱者の戦略」として対象を絞る重要性を実感。
② 「顧客をどうつくるか」という現実的な課題
理想としては、発信を通じて価値を伝え、「自然と選ばれる状態」をつくりたいと考えている。
③ 「発信の仕組み化」への挑戦
話すことには強みがある一方で、書くこと・発信を継続することに課題を感じている。
現在は人の力も借りながらnote記事を制作し、
・マネジャー層に特化した内容
・矛盾や葛藤をテーマにした発信
を積み上げ始めている。
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2 意見交換
○しょーちゃん
- 発信活動:ノート記事でマネージャー向けのパラドックスをテーマにした発信を開始
- 学びのポイント:弱者の戦略として「絞る」ことの重要性を認識
関根さんから:
- 優先順位:商品開発より顧客候補のリストアップが先
- トライアル戦略:既存のネットワークを活用し、無料または低価格でモニター協力を依頼し商品開発
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○Tさん
- 新規顧客開拓の悩み:病院へのDM送付や、セミナー開催後の展開方法が不明確
- 地域の悩み:東京と長野県安曇野市の二拠点生活中で、どちらをメインにするか迷い
関根さんから
- 地域選択:稼ぎたい額によって判断。東京は単価高く顧客数多いが、地元は単価を上げにくい
- セミナー後の展開:リスト収集→メルマガでの長期フォロー、勉強会やフォローミーティングで少人数に絞り込む接近戦
- 繁忙期の活用:冬は安曇野の農作業が少ないため、その時期に合わせた営業設計も可能
- パートナー活用:将来的には分身が東京で対応し、自身は安曇野からリモートで関与する形も選択肢
風間から:
- 東京と安曇野の滞在日数(東京3分の2、安曇野3分の1、夏野菜時期は半々)から逆算して稼働日・顧客数・単価を設計
- 大学の先輩や先生方は研究成果発表が目的でビジネス目的ではないため、良いパートナーになるのでは。
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○渡邉さん
- 現在の取り組み:大阪の百貨店イベント(木桶味噌の物産展)への出展可能性、新潟市の大学との商品開発連携、近隣事業者からの糀を使った商品開発依頼
- 課題:味噌や糀を単純に売るだけでなく、それを活用した展開方法を模索。県外から稼いで市内に還元したいが具体策が不明確
- 学びのポイント:一点集中の重要性。現在は何でもやりすぎている状態
しょーちゃんから:
- 地域産品の県外展開の難しさを共有(山形・秋田の事例)
- 県内と県外の売上比率の理想を明確にする(渡邉は半々を希望)
- 関西方面、特に大阪での反応が良好だったことに注目
- 大阪・京都・神戸など地域ごとの食文化の違いに合わせた戦略の可能性
風間から
- 大学との連携を「大阪の百貨店で売る商品を学生と開発」のように具体的に絞る
- 学生を百貨店イベントに連れて行き、売り子として参加させる
- 大学側はメディア露出やプレスリリースを重視するため、パブリッシングも含めて提案
- プロセスを細かく発信し、学生にもSNS拡散を促す
関根さんから
- バックエンド商品の必要性:フロントエンド(百貨店・学生連携)だけでは「バタビン社長」(バタバタしているが貧乏)になるリスク
(渡邉さん)現在は味噌が売り切れそうな状態で、次の商品戦略が定まっていない - 供給システムの構築:継続的に提供できる体制を固めることが、モノビジネスでは特に重要
- 「ワザ・コト・モノ」の考え方:味噌(モノ)だけでなく、味噌作り体験(コト)なども収益源になる
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3 事務連絡
①交流会:第2回ゼミ(5/29)の後でオンラインにて実施予定
②ベイビーステップ:次回のゼミまでに、やってくることを自分で宣言し、実行してくる

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皆さん、ありがとうございました。これから楽しみですね!
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○風間学長のX
